freee人事労務とは?
フリー株式会社が提供する「freee人事労務」は、従業員の入退社手続きから給与計算・勤怠管理・年末調整までをワンストップで管理できるクラウド型ソフトです。属人的な作業やミスを減らし、労務業務を効率化・自動化することで、業務負荷を軽減し、経営と人事の時間を生み出します。
クラウド型人事労務管理ソフトの全体像
freee人事労務は、労務手続きをクラウド上で一元化できるオールインワン型のソリューションです。入退社管理や社会保険の手続き、給与明細の発行、マイナンバー管理など、あらゆる労務業務をインターネット上で完結でき、紙の書類や転記作業、二重管理の手間を削減します。クラウド型のため、情報は常に最新に保たれ、複数の担当者間でもリアルタイムで共有・管理が可能。中小企業から成長企業まで、バックオフィス業務のデジタル化を後押しする強力なツールです。
給与・勤怠・年末調整まで一気通貫で対応
freee人事労務の最大の特徴は、勤怠管理から給与計算、年末調整までを一気通貫で対応できる点にあります。例えば、従業員の打刻データは自動で集計され、そのまま給与計算に反映。給与明細の自動作成や年末調整の電子申請にも対応しており、法改正へのアップデートも自動で反映されます。
これにより、煩雑な計算作業や最新法令への対応漏れを防げ、社労士や総務担当の負担を大幅に軽減します。バックオフィスの生産性を高めたい企業にとって、まさに最適なクラウド労務システムです。
人事評価システムとしてのfreeeの特徴
freee人事労務は、評価制度の運用や目標管理を効率化し、フィードバックの記録や可視化も一元的に行えるクラウド型プラットフォームです。評価の属人化を防ぎ、組織全体で納得感のある評価運用を実現できる点が大きな強みです。
ここでは、freee人事労務の特徴を3つ紹介します。
目標管理・評価記録・フィードバックが一元化
freee人事労務では、社員ごとの目標設定や進捗状況の把握、評価者によるフィードバック記録を、すべて一つのシステム内で一元管理できます。目標に対する評価プロセスを時系列で可視化できるため、マネージャーのレビューや社員との面談もスムーズに進められます。
さらに、評価内容はクラウド上で安全に保管され、過去の履歴もすぐに参照可能。これにより、業務に直結した目標管理と公正な評価の両立が実現し、社員の納得感と成長支援につながる評価体制を構築できます。
評価プロセスの属人化を防止し透明性を確保
freee人事労務では、評価の基準や記録を共通フォーマットで運用できるため、評価者ごとの判断のばらつきや感情による評価の偏りを防ぐ仕組みが整っています。評価ワークフローがシステムに組み込まれているため、手順を逸脱することなくスムーズな評価運用が可能です。
誰がいつどのような評価をしたかというログも残るため、評価の透明性や公平性が担保され、組織としての信頼性も向上します。属人的な運用に頼らない、安定した評価制度を実現したい企業に最適です。
人事情報と評価データを統合管理できる強み
freeeは人事情報と評価データを同一のプラットフォーム上で管理できるため、社員の入社日、役職、スキル情報、異動履歴などと連動した形で評価結果を活用できます。
例えば、過去の評価結果をもとにした昇進・異動の判断や、スキル別の人材配置にも活かせる点が大きな魅力です。複数のツールを横断せずに済むことで、情報の整合性が保たれ、管理の手間も軽減。人材データベースと評価システムが連携していることが、freeeならではの強みといえるでしょう。
freee人事評価機能の主な内容
freee人事労務では、人事評価に必要な目標設定や進捗管理、フィードバック記録、承認ワークフローまでをクラウド上で一元管理できます。評価業務を自動化しつつ、データの可視化と蓄積により、戦略的な人材マネジメントが実現可能です。
以下では、主な人事評価機能についてお伝えします。
目標設定・進捗管理の仕組み
freeeでは、各従業員に対して個別に目標を設定し、評価者・本人が進捗を確認できる仕組みが整っています。目標の達成状況や進捗コメントを記録・共有でき、定量・定性評価の両方に対応可能です。これにより、業務成果に基づいた公正な評価がしやすくなり、定期的な1on1や評価面談でも、具体的な会話の土台として活用できます。
社員一人ひとりの成長と成果を見える化し、目標達成を組織的にサポートする体制が整っています。
評価シート・フィードバックの記録と管理
評価シートやフィードバックの記録は、freeeのクラウド上で統一されたフォーマットにより運用されます。評価項目ごとの点数入力、自由記述欄でのフィードバック、過去の評価との比較も容易にできるため、評価の履歴や傾向を一目で把握できます。
管理者は全社員分の評価記録を一覧で管理でき、人事施策や育成プランにも活用可能です。紙やExcelでの管理と違い、紛失やデータ分散のリスクがなく、安全かつ効率的な運用が実現します。
ワークフローと承認フローの自動化
freee人事労務では、評価に関するワークフロー(例:一次評価→二次評価→最終承認)をあらかじめ設定でき、自動でフローが進むようになっています。担当者や評価者が漏れなくタスクを実行できるようリマインド機能も備わっており、評価遅延や承認漏れの防止に効果的です。
さらに、評価内容の修正履歴や承認ステータスも可視化され、業務の透明性と正確性を高めます。属人的な進行管理から脱却し、組織全体の評価運用を効率化する仕組みが構築されています。
評価データの可視化・レポート機能
蓄積された評価データは、freeeのダッシュボードやレポート機能でグラフや数値として可視化されます。部門別の平均スコア、評価分布、目標達成率などを一目で把握でき、経営層や人事担当者が戦略的に人材配置や育成計画を立てるための材料になります。
また、過去の傾向分析や、昇進・昇格基準に沿った人材選定にも応用可能。単なる評価ツールにとどまらず、「人材活用データベース」として組織強化に貢献するのが、freee評価機能の大きな特徴です。
freee人事評価の導入メリット
freee人事労務の評価機能は、業務効率化だけでなく、従業員の納得感向上や人材マネジメントの質的向上にも直結します。担当者・評価者・経営層それぞれの課題に対応し、組織の持続的成長を支えるインフラとなります。
ここでは、導入するメリットについて解説します。
人事担当者の業務負担を大幅に軽減
従来の人事評価は、紙やExcelによる集計・回収・管理に多大な手間とミスのリスクが伴っていました。freee人事労務を導入することで、評価シートの配布や回収、進捗確認、フィードバック記録の集約までがクラウド上で自動化され、担当者の作業時間を大幅に削減できます。
さらに、評価フローの進行状況もリアルタイムで把握でき、進捗漏れや遅延のリスクも軽減。人事担当者は煩雑な事務作業から解放され、制度改善や人材戦略といった本質的な業務に集中できます。
従業員の納得感が向上し離職リスクを抑制
freeeでは、評価基準やプロセスが一貫して明示され、評価記録やフィードバックがシステム上に保存されるため、従業員は「何をどう評価されたか」が明確になります。この透明性により、不公平感や疑念を抱くことが減り、納得感の高い人事評価が実現。さらに、目標設定から定期的なレビューまでを通じて、上司との対話機会が増えるため、キャリアへの信頼感も醸成されます。結果として、従業員満足度が高まり、離職率の低下や定着率向上に寄与します。
組織全体の人材マネジメントを最適化
freee人事労務は、人事評価の結果を単なる評価で終わらせず、蓄積されたデータを人材戦略に活用できるのが大きな強みです。
例えば、部署別の評価傾向から人材配置の最適化を図ったり、優秀人材の昇進候補としての選定に活かしたりと、定量的な判断が可能になります。また、過去の評価履歴や目標達成状況もすぐに参照でき、育成計画や報酬制度との連動にもスムーズに対応できます。
組織全体で「見える化」された人材マネジメントが行えるため、より戦略的な人事施策が打てる環境が整います。
導入企業の活用事例と成果
freee人事労務を導入した企業では、評価業務の効率化だけでなく、社員の納得度向上や評価制度の定着といった実務的な成果が得られています。中小企業でもすぐに使いこなせる設計が、多くの現場で高評価を得ています。
この章では、活用事例について紹介していきます。
評価業務のペーパーレス化と工数削減
紙やExcelでの評価運用にかかっていた配布・回収・集計などの作業が、freee人事労務によって完全にペーパーレス化され、大幅な工数削減を実現した企業が多く見られます。特に評価人数が多い組織では、進捗状況の可視化や承認フローの自動化が効果を発揮し、作業時間が従来の半分以下になった事例もあります。
また、評価ミスや提出忘れの防止にもつながり、制度運用の正確性が格段に向上。紙の管理やExcelファイルの手動更新といった非効率な作業から解放され、本来注力すべき人材育成や制度設計に時間を割けるようになります。
評価基準の見える化で社内の納得度アップ
導入前は評価基準が曖昧で、「なぜこの評価なのか分からない」といった不満があった企業も、freeeの評価機能によって評価基準と結果が明確化され、従業員の納得度が大きく向上したと報告されています。
統一フォーマットによる運用や、目標・評価・フィードバックの記録がすべてシステム上に残るため、評価の根拠が明確に。これにより、上司と部下の間で認識のズレが減り、評価面談も建設的なものに変化しました。制度への信頼感が増すことで、エンゲージメント向上や離職率の低下にもつながっています。
中小企業でも運用しやすいUIとサポート体制
freee人事労務は、評価業務に不慣れな中小企業でも直感的に使えるUIが特長です。評価フォームの作成や従業員の追加・割り当てなども簡単に操作でき、専門知識がなくてもすぐに運用を始められます。
また、導入初期にはサポートチームによる導入支援が用意されており、制度設計や評価項目の相談も可能。導入後もチャット・メール・ナレッジベースを通じて継続的にサポートされるため、社内での定着もスムーズです。
実際に「評価制度をゼロから整えられた」「他のツールよりも使いやすかった」といった声が多く寄せられています。
導入時に気をつけたいポイント
freee人事評価機能は高機能で使いやすい一方、自社の評価制度や運用体制によっては事前の準備が必要です。スムーズに活用するためには、制度の見直しや社内調整、サポート内容の把握などに注意を払いましょう。
ここでは、導入時に気をつけたいポイントをお伝えします。
freeeに合わせた制度設計の見直しが必要な場合も
既存の評価制度が属人的・紙ベース・評価基準が曖昧な場合、freeeの評価機能を効果的に活用するには制度設計そのものを見直す必要があります。
例えば、目標の設定方法や評価項目の整備、フィードバックの流れなどが明文化されていない場合、クラウド上での一元管理が形骸化してしまう恐れも。freeeは柔軟にカスタマイズできる反面、最低限の制度設計は導入前に整えることが望ましいです。
必要に応じて、freeeのサポートチームや人事コンサルタントと連携しながら、運用開始前に制度を最適化しておくことが成功の鍵となります。
他部署との連携や評価運用ルールの整備が鍵
人事評価の運用は人事部門だけでなく、評価を行う管理職や所属部署との連携が欠かせません。導入前に評価フローや評価スケジュール、記入ルールなどを全社で統一し、評価者にも明確に伝えておく必要があります。特に部門ごとに独自運用がなされているケースでは、クラウドシステムへの移行時に混乱が生じやすいため、統一ルールの策定が重要です。
また、定期的な社内研修やマニュアルの整備により、システムに対する理解度を高め、評価運用の属人化を防ぐことが安定運用につながります。
サポート体制や操作性の確認も重要
導入前には、freeeのサポート体制とUI/UX(使いやすさ)をしっかり確認することが大切です。クラウドツールが初めての企業や、評価システムに不慣れな担当者が多い職場では、導入初期に十分なサポートが受けられるかが安心材料になります。
freeeでは、導入支援・チャットサポート・ヘルプページ等が用意されていますが、自社の運用レベルに合ったサポートかどうか、事前に体験しておくとよいでしょう。また、操作性の良さは定着率にも影響するため、評価者や一般社員でも直感的に操作できるか、トライアル版で確認するのがおすすめです。
料金プランと導入までの流れ
freee人事労務の評価機能は、クラウド型で柔軟な料金体系が特徴。評価機能の導入にあたっては、費用だけでなく利用開始までの手順やサポート体制の確認も重要です。
ここでは、導入前に押さえておきたいポイントを詳しく解説します。
freee人事労務の料金体系(初期費用・月額)
freee人事労務は、企業の規模や利用目的に応じて複数の料金プランを用意しています。
2025年7月時点では、月額2,000円(税抜)から利用でき、従業員数や機能範囲によって金額が変動します。基本料金に加え、オプションとして評価機能や勤怠管理などを組み合わせることが可能で、必要な機能だけを選んで無駄なく利用できる点が魅力です。
初期費用は原則不要ですが、導入支援を希望する場合は別途相談が必要です。コスト感は非常に良好で、中小企業からスタートアップまで導入しやすい価格帯となっています。
評価機能を使うまでのステップ
freeeの人事評価機能を利用するには、まずアカウントの作成とプランの選定が必要です。その後、従業員データの登録、評価項目の設定、評価フロー(例:一次評価→最終承認)の構築といった初期設定を進めます。
テンプレートも用意されており、制度が未整備でも比較的スムーズに立ち上げ可能です。操作画面は直感的に使える設計で、管理者はもちろん評価者や従業員も迷わず利用できるのが特徴です。運用開始までの所要期間は、企業規模によって異なりますが、早ければ1〜2週間程度で本稼働するケースもあります。
トライアル・サポートの有無も確認
freee人事労務では、初めての利用者でも安心して導入できるよう、無料トライアルやデモ体験が用意されています。また、導入時には専任のアドバイザーによるサポートや設定ガイドもあり、評価制度が未整備な企業にも対応可能です。
導入後も、チャット・メール・ナレッジベースによるサポートが利用でき、継続的な運用支援が受けられる点も大きな魅力です。操作に不安がある担当者や、システムの切り替えが初めてという企業にもfreeeは非常に親和性の高い選択肢といえるでしょう。
他社人事評価ツールとの比較
人事評価ツールは多数ありますが、機能や対象企業、導入しやすさには大きな違いがあります。
ここでは、あしたのクラウド、HRMOS、GooooNと比較しながら、freee人事労務がどのような企業に適しているかをわかりやすく解説します。
あしたのクラウド・HRMOS・GooooNとの違い
「あしたのクラウド」は、評価制度の設計支援や目標管理(MBO)に強みを持つ評価特化型ツールで、中堅〜大企業に人気があります。
「HRMOS」はリクルートが提供する採用・評価・配置を一元管理できるタレントマネジメントシステムで、大規模組織向けの機能が充実しています。
「GooooN」はシンプルさとコストパフォーマンスに優れた評価管理ツールで、初めての評価制度導入に適した設計です。
一方で「freee人事労務」は、人事評価だけでなく、勤怠・給与・入退社手続き・年末調整まで一気通貫で対応できる点が最大の特徴。評価業務を「労務の全体最適」の中で運用したい中小企業に最も適したクラウドサービスです。
ツール名 | 特徴 | 主な対象企業 |
あしたのクラウド | 評価制度の設計支援や目標管理(MBO)に強みを持つ評価特化型ツール | 中堅〜大企業 |
HRMOS | 採用・評価・配置を一元管理できるタレントマネジメントシステム | 大規模組織 |
GooooN | シンプルさとコストパフォーマンスに優れた評価管理ツール | 初めて評価制度を導入する企業 |
freee人事労務 | 勤怠・給与・年末調整など労務全体と評価を一気通貫で対応 | 中小企業 |
freeeが特に向いている企業規模・業種
freee人事労務は、特に従業員数10名〜100名程度の中小企業や、急成長中のスタートアップ、バックオフィスの効率化を目指すベンチャー企業に適しています。
専任の人事担当者が不在、または少人数体制で運用している企業にとって、freeeの「労務+評価」の一体型クラウドは、業務の手間を減らしながら制度の定着を促進できる理想的な選択肢です。
業種としては、IT・広告・小売・建設・医療・士業事務所など、手続きが煩雑になりがちな業界に導入実績が多く、柔軟な運用設計と高いコストパフォーマンスが評価されています。
よくある質問
freee人事労務の評価機能を導入する際には、「自社制度に合うか」「既存システムと連携できるか」「細かな運用に対応できるか」等の疑問がよく挙がります。
ここでは、実際の導入検討時に多い質問とその回答を紹介します。
Q. 評価シートのカスタマイズは可能?
freee人事評価では、自社の評価制度に合わせて評価項目や配点方法、記述欄の有無などを自由にカスタマイズできます。テンプレートをベースにして作成も可能で、MBOやコンピテンシー評価など多様な手法に対応可能です。複数の評価パターンを登録しておくことで、職種や役職ごとに異なる評価シートを使い分けることもできます。
評価制度がすでにある企業でも、それに沿った運用ができる柔軟性があり、制度設計がこれからの企業にとっても導入しやすい仕様になっています。
Q. 他の勤怠・給与ソフトとの連携は?
freee人事労務は、freeeシリーズ内で給与・勤怠・年末調整などと完全連携する設計になっており、一元管理が強みです。ただし、他社製の勤怠管理ソフトや給与計算システムとの連携については、CSVファイルによるデータインポート・エクスポートや一部外部連携機能を利用する必要があります。
特定のツールとのAPI連携については事前確認が必要ですが、freee内で完結することで導入・運用がよりスムーズになります。freeeシリーズとの組み合わせ利用が最も高い効果を発揮します。
Q. 評価者や部門ごとの運用権限は設定できる?
評価者や部門ごとに細かな操作権限や閲覧範囲を設定できます。
例えば、評価者は自部門の部下の情報のみ閲覧・入力可能にし、最終承認者や人事担当者は全社員の評価内容にアクセスできるといった設定が可能です。これにより、情報漏洩リスクを防ぎつつ、役割ごとに適切な評価フローを構築できます。
また、権限管理は柔軟で、部署異動や組織変更にも対応しやすくなっており、評価制度の属人化防止や監査対応にも役立ちます。
まとめ
freee人事労務の評価機能は、目標管理・フィードバック・評価記録をクラウド上で一元化し、評価業務の効率化と公正性を両立できるツールです。
人事・給与・勤怠との一体運用により、属人化や業務負荷の課題も大幅に改善されます。中小企業でも扱いやすいUIや手厚いサポート体制も評価されており、初めての人事評価システムとしても安心して導入可能です。他社ツールとの比較や、柔軟な料金プランをふまえ、自社に合った制度運用を実現したい方には、freeeの活用が有力な選択肢となるでしょう。